中古車情報が増えはじめて
対米輸出自主規制の延長問題は、伝えられるところでは、85年度についてとくにレーガン政権として自主規制の延長は日本政府に求めないとの意向表明がありました。
以来85年3月まで業界の自主性に委ね、とくに台数規制は続けたいとの案も通産省でかなり真剣に論議されました。
・・・しかし結果的には、中古車情報が増えはじめた84年の185万台から230万台へと台数枠を拡大する形で自主規制が延長されることになりました。
このことは自主規制問題が、日米自動車産業の競争関係という経済問題の枠を越えて、外交、防衛、貿易などの政治的次元の問題として理解されていることのあらわれです。
規制をきめる一つの大きな理由として、日米間の貿易収支不均衡の拡大があげられているのも、問題の政治的性格をうかがわせます。
その意味では対米乗用車輸出自主規制の延長は、現在のデトロイトの好決算という状況のもとでその根拠を失いつつあるにもかかわらず、日米外交関係・・・
とくに貿易摩擦という政治的要請がつねに優先しているといえるのであり、その要請の前に業界がこれに同調せざるをえなかったというのが真相でしょう。